シールズ奥田愛基さんの演説【参議院安保法案公聴会・全文】
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参院平和安全法制特別委員会で意見陳述した
学生グループ「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー、
明治学院大4年の奥田愛基さんの意見です。
これは安保法案賛成の方も反対の方も
たくさんの人に聞いていただきたいです。
政治家である前に、1人の人間であれ。
今の日本の政治家、特に自民党の議員の皆さんに反省して欲しいです。
今回の「総裁選」の「野田聖子」封じ込め作戦でとった
安倍晋三氏の行為は権力者・独裁者そのもの。
自民党議員は誰一人として「おかしい」と声が上げられませんでした。
このまま「強権・安倍晋三総理」が突っ走るのを傍観していていいでしょうか
学生の奥田愛基さんが国会で「人として基本的なこと」を議員さんへ訴えました。
最後に私からのお願いです。シールズの一員ではなく、個人としての1人の人間としてのお願いです。どうか、どうか、政治家の先生たちも個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった1人の個であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を出して孤独に思考し、判断し、行動してください。
出典:【安保法案 特別委中央公聴会】「到底納得することができない」奥田愛基
奥田愛基さん演説【全文】
大学生の奥田愛基と言います。シールズという学生団体で活動しています。あの、こんなこと言うと非常に申し訳ないのですが、先ほどから寝ている方がたくさんいるので、もしよろしければお話を聞いていただければと思います。僕も2日間ぐらい緊張して寝れなかったので、僕も帰ってから早く寝たいと思っているのでよろしくお願いします。
はじめにシールズとは「Students Emergency Action for Liberal Democracys」、日本語で言うと「自由と民主主義のための学生緊急行動」です。
私たちは特定の支持政党を持っていません。無党派の集まりで、保守、革新、改憲、護憲の垣根を越えてつながっています。最初はたった数十人で、立憲主義の危機や民主主義の問題を真剣に考え、5月に活動を開始しました。その後、デモや勉強会、街宣活動などの行動を通じて、私たちが考える国のあるべき姿、未来について日本社会に問いかけてきたつもりです。
こうした活動を通して、今日、貴重な機会をいただきました。今日、私が話したいことは3つあります。1つは今、全国各地でどのようなことが起こっているのか、人々がこの安保法制について、どのように声を上げているのか。
2つ目は、この安保法制に関して、現在の国会はまともな議論をしているとは言い難く、あまりにも説明不足だということです。端的に言って、私たちはこの法案に対して到底納得することができません。3つ目は政治家の方々への私からのお願いです。
まず第1にお伝えしたいのは、私たち国民が感じている安保法制に対する大きな危機感です。この安保法制に対する疑問や反対の声は、現在でも日本中でやみません。つい先日も国会前では10万人を超える人が集まりました。しかし、この行動は東京の、しかも国会前だけで行われているわけではありません。
私たちは独自にインターネットや新聞などで調査した結果、日本全国2000カ所以上、数千回を超える抗議が行われています。累計して130万人以上の人が路上に出て、声を上げています。この私たちが調査したものやメディアに流れているもの以外にも沢山の集会があの街でも、この街でも行われています。まさに全国各地で声が上がり、人々が立ち上がっているのです。
また声を上げなくても疑問に思っている人たちは、その数十倍もいるでしょう。強調しておきたいことがあります。それは私たちも含め、これまで政治的無関心といわれてきた若い世代が動き始めているということです。
これは誰かに言われたからとか、どこかの政治団体に所属しているからとか、いわゆる動員的な発想ではありません。私たちはこの民主主義のあり方について、この国の未来について、主体的に1人ひとり個人として立ち上がっているのです。シールズとして行動を始めてから、誹謗(ひぼう)中傷に近いさまざまな批判の言葉を投げかけられました。
例えば「騒ぎたいだけだ」とか、「若気の至りだ」とか、そういった声があります。他にも「一般市民のくせにして、何を一生懸命になっているのか」というものもあります。つまり、「お前は専門家でもなく、もしくは主婦なのに、サラリーマンなのに、フリーターなのに、なぜ声を上げるのか」ということです。
しかし、先ほどもご説明させていただいた通り、私たちは1人ひとり個人として声を上げさせていただいています。不断の努力なくして、この国の憲法や民主主義、それらが機能しないことを自覚しているからです。
政治のことは選挙で選ばれた政治家に任せておけばよい。この国にはどこか、そのような空気感があったように思います。それに対し、私たちこそがこの国の当事者、つまり主権者であること、私たちが政治について考え、声を上げることは当たり前なのだということ、そう考えています。その当たり前のことを当たり前にするために、これまでも声を上げてきました。そして2015(平成27)年9月現在、今やデモなんてものは珍しいものではありません。
路上に出た人たちがこの社会の空気を変えていったのです。デモや至るところで行われた集会こそが不断の努力です。そうした行動の積み重ねが「基本的人権の尊重」「平和主義」「国民主権」といったこの国の憲法の理念を体現するものだと私は信じています。
私は私たち1人ひとりが思考し、何が正しいのか判断し、声を上げることは間違っていないと確信しています。またそれこそが民主主義だと考えています。
安保法制に賛成している議員の方々も含め、戦争を好んでしたい人は誰もいないはずです。
先日、予科練で特攻隊の通信兵だった方と会ってきました。70年前の夏、あの終戦の日、20歳だった方々は今、90歳です。戦争を経験し、そしてその後の混乱を生きてきた方々です。そうした世代の方々もこの安保法制に対し、強い危惧を抱いている。私はその声をしっかり受け止めたいと思います。そして議員の方々も、そうした危惧や不安を受け止めてほしいと思います。
今、これだけ不安や反対の声が広がり、説明不足が叫ばれる中での採決は、そうした思いを軽んじるものではないでしょうか。70年の不戦の誓いを裏切るものではないでしょうか。
今の反対のうねりは世代を超えたものです。70年間、この国の平和主義を先の大戦で犠牲になった方々の思いを引き継ぎ、その思いが私たちをつなげています。私は今日、そのうちのたった1人として、ここで話をしています。つまり、国会前の巨大な群像の中の1人として国会に来ています。
第2にこの法案の審議に関してです。各世論調査の平均値を見たとき、初めから過半数近い人々が反対していました。そして月を追うごとに反対世論は拡大しています。理解してもらうために、きちんと説明していくと現政府の方はおっしゃっております。
しかし、説明した結果、内閣支持率は落ち、反対世論は盛り上がり、この法案への賛成の意見は減りました。
選挙のときに集団的自衛権に関して、すでに説明したとおっしゃる方々もいます。しかしながら、自民党が出している重要政策集では「アベノミクス」に関して26ページ中8ページで説明されていましたが、それに対して安全保障関連法案に関してはたった数行でしか書かれていません。昨年の選挙でも菅(義偉)官房長官は「集団的自衛権は争点ではない」と言っています。
さらに言えば、選挙の時に国民投票もせず、解釈で改憲するような違憲で、法的安定性もない、そして国会の答弁もきちんとできないような法案を作るとは私たちは聞かされていません。私には政府は法的安定性の説明をすることを途中から放棄してしまったようにも思います。憲法とは国民の権利であり、それを無視ことは、国民を無視するのと同義です。
また、本当に与党の方々はこの法案が通ったら、どういうことが起こるのか、本当に理解しているのでしょうか。先日言っていた答弁とは全く違う答弁を翌日に平然とし、野党からの質問に対しても、国会審議は何度も何度も速記が止まるような状況です。このような状況で、一体どうやって国民は納得したら良いのでしょうか。
シールズは確かに注目は集めていますが、現在の安保法制に対して、その国民的な世論を私たちが作り出したわけではありません。もしそう考えておられるのでしたら、それは過大評価です。
私の考えでは、この状況を作っているのは、紛れもなく、現在の与党の皆さんです。つまり、安保法制の国会答弁を見て、首相のテレビでの理解しがたい例え話を見て、不安に感じた人が国会前に足を運び、声を上げはじめたのです。
ある金沢の主婦の方がフェイスブックに書いた国会答弁の文字起こしは、瞬く間に1万人もの人にシェアされました。ただの国会答弁です。普段なら見ないような国会答弁をみんなが読みたがりました。なぜなら不安だったからです。
今年の夏までに武力行使の拡大や集団的自衛権の行使の容認をなぜ、しなければならなかったのか。それは人の生き死ににかかわる法案で、これまで70年間、日本が行ってこなかったことでもあります。
一体、なぜ11個の法案を2つにしたのか、その理由もわかりません。1つひとつ審議してはダメだったのでしょうか。まったく納得いきません。
結局、説明をした結果、しかも国会の審議としては異例の9月末まで延ばした結果、国民の理解が得られなかったわけですから、もうこの議論の結論は出ています。今国会での可決は無理です。廃案にするしかありません。
私は毎週、国会前に立ち、この安保法制に対し、抗議活動を行ってきました。そして沢山の人々に出合ってきました。その中には自分のおじいちゃんやおばあちゃん世代の人や、親世代の人、そして最近では自分の妹や弟のような人たちもいます。確かに若者は政治的に無関心だといわれています。
しかしながら、現在の政治状況に対して、どうやって彼らがどうやって希望を持つことができるというのでしょうか。関心が持てるというのでしょうか。私や彼らが生きていく世界は相対的貧困が5人に1人がいわれる超格差社会です。親の世代のような経済成長も期待できないでしょう。
今こそ政治の力が必要なのです。どうかこれ以上、政治に対して絶望してしまうような仕方で議会を運営するのはやめてください。なにも賛成から、すべて反対に回れというのではありません。
私たちも安全保障上の議論は非常に大切なことを理解しております。その点について異論はありません。しかし、指摘されたこともまともに答えることができない、その態度に強い不信感があるのです。
「政治生命を掛けた争いだ」とおっしゃいますが、政治生命と国民1人ひとりの生命を比べてはなりません。与野党の皆さん、どうか若者に希望を与えるような政治家でいてください。国民の声に耳を傾けてください。まさに「義を見てせざるは勇なきなり」です。
政治のことをまともに考えることが、バカらしいことだと思わせないでください。現在の国会の状況を冷静に把握し、今国会での成立を断念することはできないでしょうか。
世論の半数を超える意見は、明確にこの法案に対し、今国会中の成立に反対しているのです。自由と民主主義のために、この国の未来のためにどうか考え直していただけないでしょうか。
私は単なる学生であり、政治家の先生方と比べ、このような場で話すような立派な人間ではありません。もっと正直に言うと、この場でスピーチすることも、昨日から眠れないぐらい緊張してきました。政治家の先生方は毎回、このようなプレッシャーに立ち向かっているのだとすると本当に頭の下がる思いです。
1票1票から国民の思いを受け、それを代表し、この国会という場所で毎回答弁し、最後に投票により、法案を審議する。本当に、本当に、大事なことであり、誰にでもできることではありません。それはあなたたちにしかできないことです。
では、なぜ私がここで話しているのか。どうしても勇気を振り絞り、ここに来なくてはならないと思ったのか、それには理由があります。参考人としてここに来てもよい人材かどうかわかりませんが、参考にしてほしいことがあります。
仮にこの法案が強行に採決されるようなことになれば、全国各地でこれまで以上に声が上がるでしょう。連日、国会前は人であふれかえるでしょう。次の選挙にももちろん影響を与えるでしょう。
当然、この法案に対する野党の方々の態度も見ています。本当にできることはすべてやったのでしょうか。私たちは決して今の政治家の方の発言や態度を忘れません。「3連休を挟めば忘れる」だなんて、国民をバカにしないでください。むしろ、そこからまた始まっていくのです。
新しい時代はもう始まっています。もう止まらない。すでに私たちの日常の一部となっているのです。私たちは学び、働き、食べて、寝て、そしてまた路上で声を上げます。できる範囲でできることを日常の中で。私にとって政治のことを考えるのは仕事ではありません。この国に生きる個人としての、不断の、そして当たり前の努力です。私はこの困難な4カ月の中で、このことを実感できました。それが私にとっての希望です。
最後に私からのお願いです。シールズの一員ではなく、個人としての1人の人間としてのお願いです。どうか、どうか、政治家の先生たちも個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった1人の個であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を出して孤独に思考し、判断し、行動してください。
皆さんには1人ひとり考える力があります。権利があります。政治家になった動機は人それぞれさまざまあるでしょうが、どうか政治家とはどうあるべきなのか考え、この国の民の意見を聞いてください。
勇気を振り絞り、ある種、賭けかもしれませんが、あなたにしかできない、その尊い行動を取ってください。日本国憲法はそれを保障し、何より日本国に生きる民、1人ひとり、そして私はそのことを支持します。
困難な時代にこそ希望があることを信じて、私は自由で民主的な社会を臨み、この安全保障関連法案に反対します。
2015年9月15日 奥田愛基、ありがとうございました。
出典:安保公聴会 http://www.sankei.com/politics/news/150915/plt1509150030-n1.html
「SEALDs(シールズ)」が自民党の動画をパロディにしたのだと言われている
あかりちゃんの動画です。
【あかりちゃん】ヒゲの隊長に教えてあげてみた
アドセンス レクタングル中
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